加藤けんいち

おだわらを拓く力(加藤けんいち後援会)

いのちを守る取り組み

こんにちは、小田原市長の加藤です。いのちを守る取り組みについてお話をさせていただきます。

まず一つ目は、消防体制でございます。かつては小田原市消防、そして足柄の上地域には1市5町を管轄する足柄消防組合というものが存在しておりましたけれども、この二つの大きな消防組織を、平成25年の3月31日から一つにまとめさせていただき、小田原消防としてスタートが切られております。これによって大きな意味での設備投資にだいぶ効率化ができるということに加えまして、これまで市町の境にはなかなか消防ですとか救急車の到着時間がかかってしまうという問題があったんですけれども、両消防組織が一つになることによって行政境も含めて、これまで以上に現地への到着時間が短縮をされ、消防の部隊の増強も図られてまいりました。毎年毎年、様ざまな広域の災害も起きてくる可能性がある中で、この広域の消防がスタートしたことは今後に向けて大きな安心材料となっています。なお一層の強化をこれからも進めていくこととしております。

また本市では災害に備えての自主防災組織というものがこれまでも発達をしてまいりましたし、様ざまな防災の取り組みは強力に進めてまいりました。そういった中でここ数年取り組んでまいりましたのは、様ざまな防災訓練というものを、より発災の実際を想定した形でやっていこうということであります。これまでは毎年夏の終わりに総合防災訓練というものを各地区持ち回りでやっていただいておりましたけれども、ここにはすべての防災課の職員、消防本部、警察や自衛隊、医師会、歯科医師会等がみんな一堂に会して防災訓練をやるんですけれども、実際には小田原市全域が一度に被災しますので、各地で分散をして避難訓練をしておかなければ実際にはなかなか役に立たないという考えもありまして、ここ数年来時間をかけて、全市一斉で同時に広域避難所を開設し、そこで防災体制を整える、こういう取り組みを目指して準備をしてまいりました。そしてようやく平成27年度に市内25か所の広域避難所で一斉に避難所を開設する全市一斉防災訓練ができるようになりました。これによりまして、これから先小田原市では常に実際の災害発生を想定した同時多発的な防災訓練、そして各広域避難所と災害対策本部が設置される市役所とがそこで連絡を取り合って、きちんと情報伝達ができる体制、こういったものを確認するという実践に近い形での防災訓練をこれからさらに強化をして取り組みを進めて行こうと考えています。

東日本大震災によって明らかになった、長大な海岸部を抱える小田原市における津波への対策、これもここ数年来取り組みを進めてまいりました。小田原市は海抜10メートル以下の地域に人口の半分、約10万人の方が暮らしておられますので、こういった方たちが近傍での大震災発生による津波から確実に避難ができるように、近いところでの高台、あるいは津波避難施設への避難ができなければいけません。この取り組みを3.11以降、地域の方たちと本市の職員とが一緒になって地域を分けまして80ヶ所近くの避難ビルの協定の締結もさせていただきました。近隣の高台も含めますと今の段階で10万6千人の方が避難できる高台が用意をされています。また、そこに至る津波避難経路も各単位自治会、あるいは連合自治会ごとにマップを作っていただいてこれが地域の中で共有されるに至っています。

また、周辺の急傾斜地域もたくさん抱えているなかで、土砂災害というものも小田原市は危険性がございます。こういったものを想定した土砂災害マップ、この配布もさせていただき様々な観点からの災害対応の強化をしてまいりました。

このように消防、また防災訓練、また津波対策も含めた災害対応の能力の強化、こういったものをこれからも地域の方たちと連携をしながら強化をして進めてまいりたいと考えております。