こんにちは、小田原市長の加藤です。各種社会インフラの整備についてお話をさせていただきます。
戦後、特に高度経済成長期に一斉に整備された私たちの暮らしを支える様々な社会インフラ、すなわち道路、橋梁、上水道、下水道、公共施設。こういったものがたくさんございますけれども、ご承知の通り、それらがが一斉にその耐用年数を迎えてきている、これが今の日本の社会の状況であります。残念なことに高度経済成長期、あるいは経済の右肩上がりの成長が続くと誰もが思っていたという事もありまして、その老朽化に対して更新を掛けてゆくための財源が日本の中のどこにもないというのが非常に深刻な事態をもたらしています。私どもも同じ状況にありまして、国や県からの財源の獲得に最大限務めておりますけれども、それでも当然足りませんので様々財政のやりくりをしながら、こういった公共インフラの順次の更新を今始めております。
上下水道、道路、橋梁についてはそれぞれ長寿命化計画、また老朽施設の更新計画をしっかり立てまして、順次取り組みを進めております。特に市民の皆さんにも見えにくい地面の下の上下水道管、これも創設期のものは古いもので70年以上たっておりますけれども、順次更新し、以前小田急線の下を通っている送水管の断水で一週間の断水がありましたけれども、こういったものも視野に入れて順次重要な路線については更新が進んできております。
またそういうインフラだけではなく、市民生活になくてはならないものとして、久野の環境事業センターすなわちゴミ焼却施設もありますし、必ず一度はお世話になる斎場施設。こちらもそれぞれ老朽化を迎えて待ったなしの状況になっております。このゴミ焼却施設と斎場につきましては28年度以降に、ゴミ焼却施設は4年間かけまして大幅な基幹設備の改修作業を進めていきます。斎場につきましては、長年周辺の自治体とも協力して進めてまいりました建替え計画がようやくここで事業者の選定を終わりまして、こちらも28年度から建替えをし、31年の4月から新しい斎場の供用が始まります。今の古い斎場を稼働させながらその隣で建替えの作業が始まってまいります。
またそれ以外にも、今後、市立病院ですとか、もちろん市民会館もそうですし、そういったものを順次新しい施設に更新していくための作業がこれから目白押しとなってまいります。重要なことは、今私たちの目の前にある様々な市民生活にまつわる課題への対応に加えて、そのような大きな財政支出を伴う計画を両立させて行かなければいけけないという事で、ここ数年は非常に難しい財政上のかじ取りが求められてまいりますけれども、いずれも手を抜くことなく財政の健全性も保ちながらしっかりと進めていきたいと考えております。