加藤けんいち

おだわらを拓く力(加藤けんいち後援会)

高齢化社会を迎える上での様々な取り組み

こんにちは、小田原市長の加藤です。高齢化社会を迎えるうえでの様々な取り組みについてお話をさせていただきます。

日本全体の人口が減っていく中で、高齢者の数だけはこれから先まだずっと増え続けていくことは、皆さんご承知の通りであります。しかもそれを支えていく社会の人口構成は、かつての三角形型から樽型になり、これからは逆三角形になるというなかで、より多くの方たちを、より少ない方たちが支えなければならないという状況に直面しています。また、高齢者の中で、介護が必要な方、あるいは障がいを持ってしまった方も、これから数がどんどん増えて行きますので、こういうことに対する様々な社会システムの整備もこれから急務になっております。元気で一生涯を全うしていただくための、生涯健康な社会作りも進めていかなければいけません。

こういうなかで、小田原市ではまずこの介護等を含めて、サポートが必要な方たちのために、地域単位でケアタウンのまちづくりを進めてまいりました。介護が必要な方、見守りが必要な方、また要介護・要支援ではないけれども何か生活の困りごとに対してサポートが必要な方、こういう方は地域で増えています。そういった人たちを地域の中で住民の方々や、あるいは福祉関係の事業者の方たちが手を携えてお互い様の気持ちで支えていくように、このケアタウンの取り組みが現在26地区中18地区まで広がってきておりまして、これがさらに拡大をしていきます。いくつかの地域では、例えば下府中地区ではマロニエの中に「ふらっとマロニエ」というスペースを作られたり、あるいは小田原駅の西口のあたりでは「ふらっとしろやま」という空き家を活用したスペースを作ったりしながら高齢者の方たちの居場所作り等もしていただいております。このように、介護保険制度よりもっと手前のところで地域でお互い支えるという取り組みが小田原では幸いなことに、進めていただいております。

当然、今、国の方で進めております地域包括ケアシステム、この整備に向けましても住民の方たちの主体的なケアの体制に加えて、医療者、介護事業者、また行政、こういった人たちが一緒になって地域ごとの体制作りに向かっておりまして、地域包括支援センターも、当初の5地区から今順次拡大をして、28年度は8地区に、これが29年度までには各中学校区に1か所ということになります12か所に拡大をして行ってですね、地域の中で介護保険制度に関してもしっかり支えていく取り組みを進めております。

今は介護が必要な方のお話をしましたけれども、もちろん元気な高齢者の方もたくさんいらっしゃいますわけで、元気な方はとにかくできるだけ元気に活躍していただくってことが何より重要であります。そういった観点から小田原市ではプロダクティブエイジングということばを使って、長い年月をかけて培われた高齢者の方たちの知恵やご経験、人的ネットワーク、そして郷土への愛情、こういうものをできるだけ地域に注いでいただきたいということで、様々な活躍の場作りを進めております。昨年立ち上がりましたシニアバンクでは地域の中で様ざまな人的な不足感がある分野、たとえば地域での子供の見守り活動ですとか、あるいは耕作放棄地の解消ですとか、身近な公園の管理ですとか、いろんな分野がありますけれども、そういったところに高齢者の力を注いでいただくためのシニアバンク制度がスタートしました。

また、元気な高齢者がサポートが必要な高齢者の方を支える、例えば介護施設、福祉施設での ボランティアを推奨するためのアクティブシニア応援ポイント事業、こういったものも始めまして、ボランティアポイントが貯まると、地域の物産でお礼を差し上げることができるような取り組みも始めて、これも福祉分野だけでなく、いろんな分野にボランティアの対象領域を広げて行こうと思っています。

こういったように、サポートが必要な方に対する受け皿作り、加えて、元気な方が元気で活躍し続けていただくための仕組み作り、この両方を小田原市では充実していきたいと考えております。