前小田原市長 加藤けんいち|小田原市の退職手当調整額の引上げについて

加藤けんいち

おだわらを拓く力(加藤けんいち後援会)

小田原市の退職手当調整額の引上げについて

みなさんこんにちは。小田原市長の加藤です。
小田原市でおこないました、退職手当調整額の引き上げの件についてお話をします。

これはどうしても事実が一方のみとり上げられて、退職手当調整額を引き上げる、この民間も大変厳しいご時世であり、国の公務員も退職手当調整額を引き下げが言われている中で、なぜ小田原市は上げるのか、というふうに言われて批判の対象になっているのであります。 これについては、私ども当然退職手当をただ引き上げようということをやっているわけではございません。 まずその前提として、大幅な賃金、手数料の引き下げということをやっているということが、まず先にあるということをみなさんにはしっかりと認識して欲しいと思います。

小田原市の職員には、国の公務員に準じて地域手当という物が給与以外に支給されています。 国を基準として、地域の現状、状況に応じてより地域で生活するためのコストの高いところには給与に加えてさらに数パーセント、その地域ごとに手当を加算する仕組みなんですけれども、小田原市の場合は従来7パーセントという数字が設定されておりました。 ただ、国の方からの指定は3パーセントなんですね、つまり小田原市は国の指定以上に、これまで余分に4パーセント分を職員に払っていたということになっております。 これに対しては国から改善の通達もあり、また余分に払っていることで、国からの地方交付税を減額されるというペナルティも課せられておりました。

昨今の厳しい民間情勢等もふまえ、まずこの地域手当を適正化することによって人件費にたいする抑制も、またしていこうということで、小田原市では今年度と来年度2年かけて段階的に4パーセント余分に払っていたものを2パーセントずつ削減することとしました。 この2パーセント削減をすることで、いくら人件費が減るかというと、総額で2億円の削減になります。 つまり、今年度と来年度で4億円の人件費の圧縮をしようということを決めまして、それを職員に了解をしてもらいこの削減に踏み切っております。 職員一人当たり、平均で10万円以上、年間の給与、あるいは手当の削減になりまして、これは決して小さな金額ではなく、相当、職員に対しても負担をお願いしたものでございます。 賃金を下げていくという一方で、逆に小田原市が県内、他市と比べて非常に低く抑えられていたものがあります。 それが退職時に支払われる退職手当調整額というものであります。 これは部長、副部長、課長、係長、こういう役職ごとに、いわゆる退職金に加算して役職に応じて支給される調整額なんですけれども、これは県内の平均的な金額の6割ぐらいしか小田原市は払っていなかったんです。 前よりずっと据え置いていたんですけれども、逆にこの他市と比べて低く抑えていた部分については他市と揃えて行こう、そのことによってそれぞれの役職に就いている職員にはしっかり職務を果たしてもらうよう頑張ってもらう、そういう意味で引き上げることとしました。 この引き上げることによる総額は23年度で約400万円、24年度で約800万円の金額であります。 したがって、24年度を取り出しますと、地域手当を下げることで2億円の人件費の圧縮をし、一方で、退職手当調整額を他市並みにすることで800万円の増額をする。 つまり、併せますと、全体では大幅な人件費の圧縮をしているということとに他なりません。 これは、上げるべきものは上げますけれども、そもそも全体として下げるべきものは下げるということをやったということでありまして、民間は下げているのに小田原市だけ上げていることでは決してないということを、どうぞこの全体の話を理解していただくことで、皆さんにはご理解をいただきたいと思っております。

全体として、民間に準じて小田原市の職員の給与も、やはりこれから色々な意味で見直しをしていかなければいけないと私は考えています。