みなさん、こんにちは。
小田原市長の加藤です。
市立病院の経営改善についてお話をします。
私が就任する頃、市立病院はまだ医師不足、看護師不足の中で複数の診療科が閉鎖、もしくは休診状態になっていました。
また、市立病院の抱える赤字体質、これも深刻な問題になっていました。
就任した翌年に救命救急センターがオープンをしまして、この県西地域2市8町における貴重な3次救急の拠点となり、多くの方がいまこの救急救命センターを利用され、実際に命を救われた方が多く、治療を受けられた方が沢山、いらっしゃいます。
また、これによって患者さんが来院するケースが大変増えました。また、救命救急センターを利用された方が入院にまわるようなことも増えまして、医業収益が改善に向かっていきました。
診療報酬の改定ということも大きな作用をしたわけでありますけど、この医療体制の充実が全体的に市立病院の収益を改善に向けてきました。
そういった中で私どもの院長、また看護部長等、連携をして医師の確保、看護師の確保に奔走をしてきました。 その結果、この間休診であった腎内科が昨年から再開をしまして、透析が受けられるようになっています。
また、これまで市立病院ではできなかった難易度の高い心臓血管の外科手術、これができるように心臓血管外科というものがオープンして、非常に技術の高い先生が就任をしております。
ここには1億以上の手術設備の投資も致しました。
また、内科の窓口と呼ばれます総合診療科、これも今年度からスタート致しまして、まずは医師1名からスタート。またこれも順次、拡大をしていく予定です。
あと、とかく心配をされます小児科、産科医につきましても、小田原市は非常に恵まれておりまして、小児科の先生はこれまでも10人いらっしゃったんですが、更に1人加えて11人体制に、産科も8人いらっしゃった先生方にさらに2人加わって10人体制に、市立病院はなっております。 分娩が安心してできる市立病院、また、小児の医療も極めて充実した体制でいま展開ができております。
こういった体制の充実と相まって、市立病院の経営も着々と改善をしておりまして、医業収益が大幅に伸びて、単年度ベースで黒字に転換をしております。 また、これまで累積の赤字があったんですけど、それもほぼここで吐き出して黒字の方に向かっております。 もちろん市立病院には小田原市の一般会計から一定程度の負担金を出しておりますけれど、これは地方自治体が公立病院に出す国の規制の十分範囲内の中で納めているわけであります。 健全な経営にいま市立病院は向かっているところでございます。