加藤けんいち

おだわらを拓く力(加藤けんいち後援会)

❷ まちづくり

豊かな自然と、歴史・文化の恵みを活かし、「小田原らしい品格のあるまち」「住みたいまち」「訪ねたいまち」を創ります。

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【基本方針】

 恵まれた地勢と自然環境の中、古(いにしえ)よりの歴史の積み重ねが厚く堆積し、その中で多様な産業や文化を育み、有形無形の資源を豊富に蓄えている小田原。しかし、その蓄積が現代のまちづくりや都市計画の中で十分に活かされていないことは、実にもったいないことです。それらの資源が十分に活かされた「品格のあるまち」を創ること、そして景観を整え歴史を復元するにとどまらず、今を生きる私たちが満足できる環境と機能を有した、「生きているまち」を創ることが大切です。同時に、多くの来訪客を迎え入れることによる消費の拡大が小田原の経済再生にとって不可欠である以上、来訪者に喜んで頂けるまちづくりが必須です。それらが実現できれば、この小田原は全国から来訪客の絶えない、実に魅力的な地域として生まれ変わることでしょう。
 とりわけ、交通ターミナルであり、小田原の顔となる、小田原駅とお城周辺のまちづくりについては、長期的な展望に基づく十分な配慮が必要です。

【核となる取り組み】

地域ごとのまちづくり計画(まちづくりグランドデザイン)の策定

 小田原は、地域特性の異なる複数の地域から成り立っています。城下町の格式とたたずまいを残すお城周辺地域、宿場町の名残りと水産加工業の賑わいが息づく浜町地域、社寺仏閣や文化遺産の点在する落ち着いた風情の板橋地域、政財界元勲の別邸が点在し海岸から蜜柑畑までが重層する国府津地域、奈良時代からの歴史を誇る農業と景勝と文化の地・下曽我地区、二宮尊徳の生家を中心に豊かな田園地帯を擁し水が巡る桜井地域、東洋のリビエラと称される海岸線と傾斜地農業をもつ片浦地域、独立した地勢の中、農業と地場密着の商工業が盛んな橘地域、高密度の住宅街の中に商業施設が集積し小田原の消費の中心となった川東地域・・・。この他にも、早川、風祭・入生田、荻窪・久野、富水、山王など、小田原は実に多様な顔を持っています。
 これまで小田原では、それぞれの地域が直面する状況や課題、地域に暮らす市民の声を反映した、個別のまちづくり計画は、論じられることはあっても具体的な着手は行われてきませんでした。それ故に、それぞれの地域において何を大切にし、何を守り、何を育てるのか、ビジョンが明確になっていません。  地域単位(小学校区など)ごとに、当該地域住民の全面的な参加を基本に、地域特性に応じた中長期の街づくり計画を、市民と行政が一緒になって策定をしてゆきます。小田原全体としての多様性とバランス、そして個々の地域の価値と魅力を最大限引き出してゆきます。このことを通じ、それぞれの地域に生まれ育つ市民が、自分の地域の特色や魅力を十分に知り、郷土への愛着と誇りを育てていきます。

【重点政策】

「まちづくり会社」による、新しい中心市街地づくり

 衰退傾向の続く小田原駅周辺のいわゆる中心市街地は、かつてのような商業の町としての再生にこだわらず、小田原駅とお城エリアに至近の立地を活かした、新たな価値を持つ町としての創造を目指します。商店街再開発で成功している高松市丸亀町商店街などの手法に学びながら、意欲ある商店主らを核にした「まちづくり会社」の設立を支援、中心市街地エリアの未利用地や空き店舗などをトータルなまちづくりのビジョンの中で生かし、町全体を一体感ある回遊性の高い町として創りこみます。新たな価値の中心となるのは「文化と交流」であり、小田原の地場産業や工芸の流れを汲む「ものづくり」「デザイン」「アート」といった分野の育成を進めます。

☆市内各地区の商店街を、徒歩生活圏のコミュニティの核として再生

 国府津、下曽我、富水、栢山、井細田、南町、板橋、早川など、市内各地に点在しかつては地域生活の消費拠点として賑わった商店街が、今は大型商業施設への依存の陰で、その存在感を失いつつあります。しかし、これからの超高齢化社会を展望するとき、徒歩生活圏にこそ、暮らしを支える必要な機能の配置が求められます。各既存商店街の空き店舗などを活用し、託児・配食施設・児童館・シニアサロンなどの公共機能(住民の自主運営)開設を支援、徒歩生活圏の核として商店街を再生します。

ウォーキングタウンとしての小田原へ

 小田原は、それぞれの地区に魅力的な自然環境・歴史・文化・街並み・地場産業などが点在し、訪ねて回るポイントには事欠きません。実際、小田原駅には連日シニア層のウォーカーが大勢訪れていますが、ウォーキングを楽しむための地域の受け入れ体制は、課題が多く残っています。また、ウォーキングは、市民にとっても健康増進を兼ねた日常的な楽しみであり、多くの愛好者が小田原にも存在します。  「ウォーキングタウン・小田原」に向け、各種整備に本格的に取り組みます。様々なスポットをつなぐウォーキングトレイルの整備やマップ作り、ガイド表示や休憩ポイントの情報提供、また来訪者にとっての拠点となるターミナル駅でのガイド機能整備など、ウォーキンOを十分に楽しみ、また何度も訪れたくなる街づくりを進めます。

潤いと安らぎのある住空間づくり

 市民にとって最も重要なのは、日々暮らしている住宅街の環境の豊かさです。小田原では、住宅街の公園が少ない、住宅街を流れる水路などの環境状態がよくない、開発によって身近な緑地は減少傾向にあるなど、ともすれば住環境が貧しくなる傾向があります。
公園や緑地の整備拡充、鎮守の森の保全、海・河川・用水を活かした親水空間の整備など、住宅街区内の環境整備を進めます。また、自宅の植え込みや庭を植栽で美しく整備し、来訪者や通行者に楽しんでもらう、住民参加型の主体的な取り組みである「オープンガーデン」(小布施町などが有名)を支援、潤いと安らぎのある市街地・住宅街づくりを進めます。

中低層主体の都市景観を整備、住民による地区ルールづくりを支援

 知らぬ間に進むマンション計画や出店計画などにより、住民の願いとは異なるまちづくりが進み、住環境が大きく変わってしまうことがあります。その地域に相応しい、住民にとって望ましい住環境や街並みを保全してゆく上で、地域住民が主体となってまちづくりのルールを決める「地区計画」などの手法が有効です。それぞれの地域にお住まいの皆さんが主体的に策定するルール作りを、市として積極的に支援します。また、小田原らしい景観を守るために、既存の高度地区計画の手直しも含め、中低層主体の都市景観保全に必要な制度的対応を強化します。

競輪事業の段階的撤退に向けての検討開始

 長年にわたり事業収益によって市の財政を支えてきた競輪事業ですが、観客の著しい減少、事業収益性の低下など、その歴史的な役割を終えており、数年のうちに単年度収益は赤字となる可能性が大です。小田原らしさの源泉となっているお城周辺の文教地区の核心部という立地に適した、競輪事業に替わる新たな土地活用と事業計画推進に向け、段階的撤退と跡地の有効活用についての検討を開始します。