 過日、加藤さんは報徳関係の会合のスピーチで、‘人やモノが持つ力(徳)を生かして豊かな社会を創る’という、二宮尊徳の『報徳』の手法を現代的に活用して、小田原の豊かな自然と恵まれた地理的条件、多くの優れた歴史・文化遺産、それに地域の潜在的生産力などを市民が協力し合って生かしきること、これがこれからの小田原の地域力発信の基礎になると語ったことは印象的でした。これは論語にいう「温故知新」すなわち“古典や伝統の中から、新しい価値や意義を再発見する”ことにもつながります。
いま小田原は、バブル崩壊の流れのままに経済は沈滞し、市政は将来展望も市民の期待に応えるすべもなく、相次ぐ場当たり施策による混迷と動揺のただ中にあります。このような状況の打開には、市民の良識を的確に反映し、長期的な展望と筋道の整ったまちづくりのグランドデザインが必要です。市民が誇りにできる計画をまとめ上げていくためには、これまで地域社会の事業や企業の活性化に取組みながら、弱者支援の福祉活動にもたずさわり、市民力を引き出してきた加藤憲一氏の、現場主義をふまえた新しい感覚と、磨かれた知性による構想力こそ、大きな力になるものと期待しております。 |